佐藤豊彦氏お弟子さんのCD ウィレム・モーク Willem Mook

ウィレム・モーク Willem Mook 公式サイト


Willem Mook「主よ、我を試し給え(Proba me Deus)」

Huygens IMG1308

【レーベル・型番】
Spaarne 0601 EAN 8715440003321

【使用楽器】
Carel Huiskamp 1994年製作10コース・リュート(総ガット弦)
マイケル・ロウ1989年製作12コース・リュート(総ガット弦)

【収録曲】
Multi dicunt animae meae, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Domine ne in furore tuo, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Usquequo Domine, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Domine Deus meus, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Pathodia Sacra: Avertisi faciem (Psalm 29)
Dilataverunt super me, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Ab omnibus iniquitatibus, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Sitivit anima mea, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Pathodia Sacra: Quare tristis es (Psalm 42)
Iniquitatem meam ego cognovi, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Domine spes mea, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
In quo corriget, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Cognovi Domine, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Quomodo dilexi, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Pathodia Sacra: Erravi (Psalm 119)
Laetatus sum, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
De profundis clamavi, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Confitebor tibi Domine, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Proba me Deus, for voice & continuo (Pathodia Sacra)
Memor fui dierum antiquorum, for voice & continuo (Pathodia Sacra)

Se la doglia e’l martire, for voice & continuo (Pathodia profana)
Sospir che del bel petto, for voice & continuo (Pathodia profana)
Temer Donna non dei, for voice & continuo (Pathodia profana)
Quel neo quel vago neo, for voice & continuo (Pathodia profana)
O chiome erranti, for voice & continuo (Pathodia profana)
Orsa bella e crudele, for voice & continuo (Pathodia profana)
Con la candida man, for voice & continuo (Pathodia profana)
Gia ti chiesi un sospir, for voice & continuo (Pathodia profana)
A dispetto de’ venti, for voice & continuo (Pathodia profana)
Riposta dalla finestra: Che rumore sento fuore, for voice & continuo (Pathodia profana)
Deh, s’a tanto belta, for voice & continuo (Pathodia profana)
Va donna ingrata, for voice & continuo (Pathodia profana)
Que ferons-nous, for voice & continuo (Pathodia profana)
Graves tesmoins de mes delices, for voice & continuo (Pathodia profana)
Vous me l’aviez bien dit, for voice & continuo (Pathodia profana)
Quoy Clorinde tu pars, for voice & continuo (Pathodia profana)
Tu te trompes Philis, for voice & continuo (Pathodia profana)
Aubade: J’ai veu le point du jour, for voice & continuo (Pathodia profana)
Serenade: Ne crains point le serein, for voice & continuo (Pathodia profana)

【解説】
ダーヴィッド・ヴァン・オーイエン氏によるCD評がありますので、ご紹介します。『オランダ人リュート奏者ウィレム・モークは、使命感に燃える人である。彼はコンスタンティン・ホイヘンスの音楽世界を現代に蘇らせる仕事に取り組み、その成果をこのCD に結晶させた。ホイヘンスはオレンジ公の秘書を務めた人で、余暇は全て詩作や作曲などの芸術に費やした。ヨーロッパ中の大作曲家達と通信し、多くの旅を利用しては実際彼らに会いもした。子供の頃よりリュートの手ほどきを受けた彼は、優れた演奏者であり即興も軽くこなしたと言われている。彼の音楽的センスは様々な国、中でも特にフランスの影響を受けて育まれ、楽譜もパリのバラールから出版している。これらからして、このCD の曲目のほとんどがフランス人作曲家の、或いはフランス様式の曲であるのも、肯けるであろう。歌手は、テナーもバリトンも暖かく心地良い声の持ち主で、フランス作品では特に歌詞や曲の雰囲気を見事に伝えている。ホイヘンスのイタリア歌曲の演奏はやや表情に欠けるきらいがあるが、それはここでもフランス歌曲の歌い方を敢えて採用した結果であろう。オランダ歌曲は、ホイヘンス自身が歌詞を追加したこともあり、同じ旋律の繰り返しが目立つ。そういう場合大抵のアンサンブルは、楽器だけの部分をはさんだり歌手が交代で歌ったりするものだが、ここではそれらは行われず装飾で変化を付けることもほとんど行われていない。イギリスからの影響の例としては、ラニアーやウィリアム・ローズらの曲が取り上げられた。どれも非常にイタリア的な面を持つ曲であるにもかかわらず、同じくフランス風に表情を抑えた演奏となっている。これは、イギリス人の控えめ目な国民性が反映されているのかもしれない。ヴィオラ・ダ・ガンバは、二つの曲で使われている。どちらも二人の歌手とリュートの為のアンサンブルである。コンティヌオ歌曲ではガンバを使わないという彼らの選択は尊重するべきで賢明だとも思うが、私としては器楽曲でこの楽器を聴いてみたかった。とは言うものの、ホイヘンスによる器楽曲はガンバの為のアルマンド一曲が残っているだけであり、このCD には収録されていない。ウィレムは、ホイヘンスが使用していたリュートについて自説を持っている。当時の絵画には、ルネッサンス・リュートに少し延長した低音弦が数本付いている楽器がよく描かれている。このいわゆるオランダ式リュートはもともとイギリスから来たもので、ホイヘンスの頃には12コースとなっていた。この二つのヘッドを持つ12コースのリュートこそホイヘンスの使用したリュートであるというのが、ウィレムの説である。その根拠は第一に、ホイヘンスは自身が伴奏用に使用した楽器をティオルベとかティオルバと呼んでいたこと、第二に、イギリスでは当時12コースのリュートが盛んに使われ、(独奏用のニ短調調弦のリュートと区別する為に) テオルボとかテオルボ・リュートという名前で呼ばれていたこと、第三に、イタリアの大型のテオルボは、まだイギリスにもオランダにも導入されていなかったことである。そしてその説の正当性を示す為にこの楽器を使用し、1647 年にホイヘンスが出版した曲集の歌曲と、ラニアーとウィリアム・ローズによるイギリス歌曲を演奏している。これ以外の曲は全て、ヘッドがひとつの10 コースリュートで演奏している。ちなみにどちらも、ガット使用である。比べてみると10 コースのリュートの方が暖かい響きがして、低音も明瞭である。12コースの方は、音があいまいで音程も定まりにくい。リュート独奏はほとんどがフランスの曲だが、それらは皆10コースで演奏されている。イタリアの曲は一曲だけだが、それもまたミケランジェロ・ガリレイのコレンテという、フランスの影響を色濃く受けた曲である。CD に付いている小冊子には、ホイヘンスの生涯と彼が受けた音楽的影響についての素晴らしい解説がある。12コースで二つのヘッドのリュートが使用されたとするウィレムの説は、独立した記事で裏付けされている。このCD と解説書は、コンスタンティン・ホイヘンスの音楽を知るのに、最高の手引きである。歌も美しく、演奏も素晴らしい。CD全体に漂うフランスの香りは、十七世紀前半オランダの一般的な音楽傾向を反映するものであろう。聴いていて心地良い統一感がある。ここまで書いてウィレムに送ったところ、親切な補足説明が返ってきた。ホイヘンスのイタリア作品は、実際、大げさな表現を避けてわざとフランス的に、今日一般に歌われるより控え目に歌ったとのこと。これは、ホイヘンスはフランス音楽から一番大きな影響を受けたという、全員の統一見解による。二つのリュートの音の違いは、別の日に録音されたせいもあるらしい。セッティングの際のマイクのバランスも僅かに異なり、結果として12 コースの方は思うような音が得られなかった。また、温風ヒーターのせいで室温が絶えず変化し、リュートの低音の調弦には好ましくない環境であったそうだ。』

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