BWV995 組曲ト短調

s-995-2 995

【主要原典】
「Suite pour la Luth par J.S.Bach」(「Pièces pour la Luth à Monsieur Schouster par J.S. Bach」)
J.S.バッハ自筆による二段五線譜 ベルギー王立図書館蔵 1727-1731年成立(新バッハ全集)

「Pieces pour le lut par Sre J.S.Bach」
A.ファルケンハーゲン?によるタブラチュア譜 ライプツィヒ市立図書館蔵 18世紀成立(新バッハ全集)

【リュート作品である根拠】
バッハ自身の手により「リュートのための組曲」との表題あり

【曲目】
Prelude(tres viste)
Allemande
Courante
Sarabande
Gavotte I
Gavotte II en Rondeau
Gigue

【解説】
無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV1011 の編曲。どちらが先か確定できませんが、楽譜に使用している紙の材質等から判断し、チェロ版が先で、後年バッハが音を加えリュートに編曲した、という説が支配的です。バッハによる自筆譜と、A.ファルケンハーゲンによるものとみられるタブラチュア譜が伝わっていますが、これらは少なからず音の相違があります。自筆譜の表紙には 「J.S.バッハによる、シュースター氏のためのリュート作品」と書かれていますが、シュースター氏が何者かは分かっていません。A.ファルケンハーゲンが懇意にしていた出版業者のシュースター氏ではないか、という説があります。

自筆譜が作成された1730年頃のバロック・リュートは13コースが標準で、最低音はAですが、この楽譜には1音下のGが頻出します。そこで、演奏の際には「14コース・リュートを用いる」「最低音Gを1オクターブ上げる」「変則調弦を用いる」「高く移調する」等の現実的処理が必要になります。14コース・リュートはライプツィヒにJ.C.ホフマン作のものが残されています。しかし、18世紀のタブラチュアで14コース目を指定しているものは確認されておらず、一般的ではなかったと考えるべきでしょう。とはいえ、現代のプロのリュート奏者には「バッハのリュート作品の中で唯一(14コースがあれば)ほとんど音の変更をせずに演奏できる。」として重宝している方もいるようです。また、A.ファルケンハーゲンによるものとみられるタブラチュアでは、最低音Gを1オクターブ上げて解決しています。なお、ピッチの項でも書きましたが、高く移調して弾くことも歴史的解決法です。

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